パイロットパパは、三つ子とママを諦めない
 それにしても、『連絡をずっと待っていた』と、あんなふうに言ってくれるなんて思いもしなかった。

 もちろん、私だってもう一度会えたらいいなと思っていたから、あの日もらった名刺を何度も取り出しては眺め、何度もメッセージを書きかけては消していた。

 それでも最後の一歩を踏み出せなかったのは、送ったところで『誰ですか?』と言われてしまうのが、ただ怖かったからだ。
 そんなことを考えていると、バッグの中でスマホが小刻みに震えた。
 画面を見ると、先ほど私の端末を鳴らした、あの未登録の番号からだ。

『お待たせしました。どこですか?』

 その問いにカフェの場所を伝えて電話を切ると、ほどなくして店の前に高瀬さんが姿を現した。白いシャツに薄手のジャケット、黒のパンツという、初めて会った日に見たような装いをしている。
 それにしても、彼はどこにいても目を引く。
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