冷静な天才外科医の弱点は、私でした



「わかりました」


 担当者が電話を取り、私は続ける。


「輸血部には院内在庫を確認」

「はい」

「搬送担当には、第二便が到着したら最優先で手術室へ運ぶように」

「了解しました」

「第一便もキャンセルしないでください」

「二便とも動かします」

「お願いします」


 私は時計を見る。

 時刻は十五時五十一分。


(あと二分)


 深呼吸をする。


「第二連携病院から返答です!」

「到着は?」

「十五時五十二分です」


 私は頷いた。


「お願いします」


 あと一分。

 第二便が来れば、手術をつなげられる。


「第二便、到着しました!」

「確認したら、すぐ手術室へ!」


 血液が運ばれていき、廊下を走る足音が響く。

 内線が鳴った。


『受け取りました。手術は継続できます』


 私はようやく息を吐いた。

 これで、つながった。


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