極上チャイナマフィアは、健気なカフェ店主を逃がさない
「ま、待って下さい。そんないきなり」
「茉莉。詳しくは言えないが、今回は俺の仕事と茉莉の都合が合致したから協力する。それに、俺は……茉莉のお茶が飲めなくなったら困るからな」
凌さんが口の中で、カリッとナッツを砕く音がした。
「でも……」
「目の前に問題を解決出来る金がある。それに手を伸ばさない理由はなんだ?」
「!」
ごくりと息を飲み込んで、怖いほどに澄んでいる凌さんの瞳を見つめ返す。
今、お金を受け取ったら全ての問題は解決する。お祭りもきっと楽しいものになるだろう。金さんに堂々と交渉出来る……しかし──。
「凌さん。ありがとうございます。でも、私やっぱり、お金を受け取ることは出来ません」
「なぜ?」
「私はずっと、長くここでお店を続けたいんです。今、お金で解決してもそれはきっと一時のことだけで、次に問題があったときにまたお金に頼ってしまう。私はお金だけじゃなくて、アイディアや人の頑張りで問題を解決していきたいです……」
「茉莉……」
「だからっ! 凌さんっ。私のお店の一番のファンになってください」
ガバッと私は自ら凌さんの手を握った。
図々しいお願いだとは分かっているけど、言わずにはいられなかった。
「お祭りに来て下さいっ! 私、美味しいドリンクやお菓子をたくさん用意します。一度はお昼にも遊びに来て下さい。お友達もたくさん連れて来て下さい」
凌さんの琥珀色の瞳が、握られた手へとゆっくり落ちる。
一拍の沈黙のあと、凌さんが「ふ、ふふっ」と肩を揺らした。
「茉莉。詳しくは言えないが、今回は俺の仕事と茉莉の都合が合致したから協力する。それに、俺は……茉莉のお茶が飲めなくなったら困るからな」
凌さんが口の中で、カリッとナッツを砕く音がした。
「でも……」
「目の前に問題を解決出来る金がある。それに手を伸ばさない理由はなんだ?」
「!」
ごくりと息を飲み込んで、怖いほどに澄んでいる凌さんの瞳を見つめ返す。
今、お金を受け取ったら全ての問題は解決する。お祭りもきっと楽しいものになるだろう。金さんに堂々と交渉出来る……しかし──。
「凌さん。ありがとうございます。でも、私やっぱり、お金を受け取ることは出来ません」
「なぜ?」
「私はずっと、長くここでお店を続けたいんです。今、お金で解決してもそれはきっと一時のことだけで、次に問題があったときにまたお金に頼ってしまう。私はお金だけじゃなくて、アイディアや人の頑張りで問題を解決していきたいです……」
「茉莉……」
「だからっ! 凌さんっ。私のお店の一番のファンになってください」
ガバッと私は自ら凌さんの手を握った。
図々しいお願いだとは分かっているけど、言わずにはいられなかった。
「お祭りに来て下さいっ! 私、美味しいドリンクやお菓子をたくさん用意します。一度はお昼にも遊びに来て下さい。お友達もたくさん連れて来て下さい」
凌さんの琥珀色の瞳が、握られた手へとゆっくり落ちる。
一拍の沈黙のあと、凌さんが「ふ、ふふっ」と肩を揺らした。