あなたが私を忘れても、わたしはあなたを忘れない。
私は何もできずに隣に座る。

しばらくして、湊が目を開けた。

「……美月」

「うん」

「俺、今……何してた?」

「え?」

「ここに来た理由が分からない」

胸が締め付けられた。

「私と一緒に図書館に来たんだよ」

「……そうだった」

湊は笑った。

でも、その笑顔は少し寂しかった。

「ごめん」

「謝らないで」

「でも」

「謝らなくていいから」

私は湊の手を握りそうになって――

やめた。

昔なら、何も考えずに握っていた。

でも今は違う。

湊にとって私は、ただの友達だから。

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