あなたが私を忘れても、わたしはあなたを忘れない。

4話「もう一度、好きになる」

「……俺、何した?」

湊はしばらく頭を抱えていた。

雨。

駅。

泣いている美月。

何度思い出そうとしても、

そこから先が出てこない。

ただ、

美月を傷つけたような気がする。

それだけが残っていた。

「……会わないほうがいいのかな」

そう呟いた。

けれど。

スマートフォンを手に取る。

気づけば、美月の名前を開いていた。

メッセージを打つ。

【今、大丈夫?】

送信する。

すぐに既読がついた。

【うん。どうしたの?】

湊は少し迷ってから、

もう一度文字を打った。

【明日、時間ある?】

【あるよ】

【じゃあ、会いたい】

送信してから、

湊はスマートフォンを握りしめた。

理由は分からない。

ただ――

美月に会いたかった。
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