あなたが私を忘れても、わたしはあなたを忘れない。



家に帰ると、スマートフォンが震えた。

【今日はありがとう】

湊からだった。

【こちらこそ!】

すぐに返信する。

少しして、またメッセージが届いた。

【明日も会える?】

思わず、顔が緩んだ。

【会えるよ】

【よかった】

【どうして?】

しばらくして、返信が来た。

【なんか、毎日美月に会いたくなる】

私は画面を見つめたまま、動けなくなった。

そんなことを言われたら。

期待してしまう。

もう一度、好きになってもらえるんじゃないかって。

【私も会いたいよ】

そう送ると、湊から猫が笑っているスタンプが届いた。

昔から、湊はこういうところがあった。

恥ずかしいことを言ったあと、必ずふざけてごまかす。

忘れてしまっても、変わらないところがあるんだ。

私はスマートフォンを胸に抱きしめた。

明日が待ち遠しかった。

< 30 / 76 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop