あなたが私を忘れても、わたしはあなたを忘れない。


その夜。

私は湊からのメッセージを待っていた。

今日も楽しかった。

また会いたい。

そう伝えたいのに、莉奈の顔が浮かんでしまう。

しばらくして、スマートフォンが震えた。

【美月、今日はありがとう】

【本、買ったよ】

写真が送られてきた。

今日、二人で選んだ本だった。

の下に、もう一通。

【読み終わったら、感想聞いてね】

私は笑って返信した。

【うん。楽しみにしてる】

すぐに既読がついた。

【あとさ】

【なに?】

【明日も会いたい】

私は目を閉じた。

何度でも、恋をしたい。

この人と。

たとえいつか忘れられてしまっても。

それでも――

今、私を見てくれる湊が好きだった。

【私も会いたい】

そう送ると、湊から返事が来た。

【よかった】

少し時間が空いてから、最後のメッセージが届いた。

【美月に会えない日は、なんか一日が足りない気がするんだ】

私はスマートフォンを抱きしめた。

涙が頬を伝った。

嬉しかった。

本当に、嬉しかった。

でも、同時に思った。

いつか、この気持ちさえ忘れてしまう日が来るのだろうか。

そして私は、その日が来ることを恐れながらも、

明日も湊に会いたいと思っていた。




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