あなたが私を忘れても、わたしはあなたを忘れない。


「でも、今の俺は、美月といると楽しい。明日も会いたいって思う。美月が笑ってると、もっと笑わせたいって思う」

そして、私を見た。

「だから、今の俺を見てほしい」

涙が出そうになった。

ずっと、昔の湊を追いかけていた。

あの頃の笑顔。

あの頃の言葉。

あの頃の二人。

でも、目の前にいる湊は、過去の湊とは違う。

病気と向き合いながら、それでも私を知ろうとしてくれている。

「……うん」

私は頷いた。

「今の湊を、ちゃんと見る」

湊は少し照れたように笑った。

「ありがとう」

「でも、一つだけいい?」

「なに?」

「今の湊も、十分かっこいいよ」

「……それは反則」

湊の耳が赤くなった。

私は笑った。

やっぱり。

好きだなあ。

何度でも、好きになってしまう。
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