あなたが私を忘れても、わたしはあなたを忘れない。
その夜。

湊からメッセージが届いた。

【美月、起きてる?】

【起きてるよ】

【今日、ありがとう】

【こちらこそ。楽しかった!】

少し時間が空いた。

そして、湊から届いた言葉。

【俺、今の美月のことをもっと知りたい】

私は画面を見つめた。

【うん】

【だから、これからも会ってくれる?】

涙が滲んだ。

【もちろん】

すぐに返信した。

すると、湊からもう一通。

【いつか、俺が美月のことを忘れてしまっても】

胸が締めつけられる。

【また会いに来てくれる?】

私は何度も文章を読み返した。

本当は、忘れないでほしい。

ずっと覚えていてほしい。

私と過ごした時間も。

私を好きだと言ってくれたことも。

全部。

だけど。

今の湊が、勇気を出して聞いてくれたことが嬉しかった。

私はゆっくり文字を打った。

【うん。何度でも会いに行くよ】

【そっか】

【でも、ひとつお願いしてもいい?】

【なに?】

私は涙を拭って、送信した。

【忘れちゃってもいいから、また私を好きになってね】

しばらく、返事は来なかった。

やがて。

【……うん】

そして、もう一通。

【約束する】

私はスマートフォンを胸に抱きしめた。

その約束が、いつか守れなくなる日が来るかもしれない。

それでも今は。

信じていたかった。

明日も、その次の日も。

この恋が続いていくことを。
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