あなたが私を忘れても、わたしはあなたを忘れない。
そして、ゆっくり答えた。
「……友達だよ」
湊が笑った。
「そっか」
その笑顔を見ながら、私は思った。
――嘘をついた。
本当は、恋人だった。
世界で一番大切な人だった。
でも。
今の彼にとって、私はただの「知らない女の子」だった。
だから私は決めた。
もう一度、最初から始めよう。
たとえいつか、また忘れられるとしても。
そのたびに、また好きになってもらえばいい。
そして私は、湊に笑って言った。
「じゃあ、これからよろしくね、わたしは美月」
「うん。よろしく、」
三年ぶりに聞いた、彼の声。
それだけで、涙が出そうになった。
でも私は笑った。
だって今日から――
私たちの恋は、もう一度始まるのだから。