あなたが私を忘れても、わたしはあなたを忘れない。
その夜。

私は湊と別れたあと、ベッドに寝転がっていた。

スマホには、颯からメッセージが届いていた。

【今日はありがとな! 楽しかった】

私はすぐに返信した。

【私も楽しかった! また行こうね】

しばらくして、颯から返事が来る。

【おう!】

そのあと、もう一通。

【……美月が幸せなら、それでいいよ】

私は画面を見つめた。

どうしてだろう。

その言葉が、胸に引っかかった。

まるで、颯が何かを諦めようとしているみたいだった。

私は返信しようとして、指を止めた。

何て返せばいいのかわからなかった。

そのとき、別の通知が届いた。

莉奈からだった。

【美月ちゃん、少し話せないかな?】

驚いて、画面を見つめる。

莉奈とは、湊を通じて何度か顔を合わせただけだ。

個人的に連絡を取るのは、これが初めてだった。

続けて、もう一通。

【湊のことで、伝えておきたいことがあるの】

胸の奥がざわついた。

湊のこと。

何だろう。

私は少し迷ってから、返信した。

【大丈夫です。どうしましたか?】

すぐに既読がついた。

けれど、返事はなかなか来なかった。

数分後。

ようやく届いたメッセージを見て、私は息を止めた。

【美月ちゃんは、これからの湊のことも全部受け止める覚悟がある?】

画面の文字が、にじんで見えた。
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