ラウル、パラレルワールドに行く!
並行世界といえど、ラウルの存在がこの世界にないように、存在しない場所や物もそれなりにあるようだ。一つずつ確認をしていき、お互いに驚く。

「……僕、これからどうしたら?」

この世界にもギルバートは存在すると知ったものの、彼は当然ラウルのことを知らない。不安で胸がいっぱいになったラウルに、クロードが笑いかけた。

「元の世界に戻れるまで、うちにいればいい」

「そうよ。部屋も余っているもの」

ノアも頷いた。野宿する自分を薄っすらと頭に描いていたラウルは、「ありがとうございます」と泣きそうになりながら言った。

「僕が案内するよ」

ルーチェが立ち上がる。ラウルはルーチェと共に部屋を出た。長い廊下を歩いていく。しばらくの沈黙の後、ラウルは口を開いた。

「ねぇ、この世界のルーチェは何をしてるの?僕の世界のルーチェは家で魔法薬とか作ってるんだけど……」

「えっ!?学校、行ってないの!?」

ルーチェが振り返る。その顔は、驚き一色で染まっていた。ルーチェは普段は学校に通っていて、屋敷には長期休みの際に帰宅しているようだ。
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