恋の模範解答を教えて~年下君の甘い執着に落とされまして~【完結】
「和香さん、いつも俺より先に起きてどっか行っちゃうから」
「……ふふ、ごめんね。シャワー浴びてこようと思って」
「許してあげる代わりに、もう少しこうしててください」
そう言って腕を回し、和香の体をすっぽりと抱き寄せる。 まだ温もりの残る布団の中で重なり合う肌と肌。お互いの鼓動と体温がじわじわと伝染していくのを感じながら、和香は照れくささに耐えきれず、そっと視線を泳がせた。
―…―
…
帆高は、和香が少しでも不安な顔を見せれば、その瞬間にどれほどまっすぐで熱い情熱をストレートに言葉と体で伝えてくれる。 だからこそ、あの日本家で起きた菜子との騒動のことなんて、すでにすっかり頭の中から消え去っていた。
「……あ」
19時過ぎに会社での業務を終え、帆高の待つ自宅マンションへと向かって歩いていた途中で、和香は見覚えのある人物の姿を目に捉えた。
「和香さん!」
歩道でパッと表情を明るくし、こちらへ手を振って駆けてくるのは菜子だった。