恋の模範解答を教えて~年下君の甘い執着に落とされまして~【完結】
「誤算だった……、帆高君が好きみたい」

 全て、誤算だった。
まさか本当に好きになるなんて思ってもいなかった。そして、こうして彼からまっすぐな好意を向けられることになるなんて…、そんなことすら、全てが愛おしい誤算だったのだ。
 ぽろぽろと、涙が温かい頬を伝ってこぼれ落ちていく。
帆高は一瞬、目を見開いて驚いたような表情を見せた。だが次の瞬間、その綺麗な目元をふっと優しく綻ばせる。
そして、耐えきれなくなったように勢いよく和香の背中に手を回し、強く抱き寄せた。

「言質、ちゃんととりましたからね」
「ふふ……そんなの、いらないよ……。あーあ、言っちゃった」
「もっと言ってください。俺がそれ以上に、何度でも言いますから」

 低く甘い声でそう囁くと、帆高は傾けた顔を近づけ、そのままゆっくりと和香の唇を塞いだ。
和香は涙を溢れさせながら、柔らかく重なるそのキスをそっと受け入れた。

……―
…
 それから二人は、そのまま和香のマンションへと向かった。
一度繋がれた手はずっと解かれることがなく、交わされる会話は最小限だった。
 ドキドキと煩いほどに鳴り響く鼓動をどうすることもできず、和香は静かに息を整えようとする。けれど、隣から伝わる彼の体温に触れているだけで、心臓は早鐘を打ち続けていた。
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