春雷ブロッサム
わたしたちは、その二週間後に正式に離婚した。
先に家を出て行ったのは、達也の方だった。
達也と過ごした2LDKのマンションは、わたし一人には広過ぎる為、わたしもすぐに引っ越しをした。
バツイチになったわたしの新居は、電車一本で通勤出来る築2年のまだ新しいワンルームのアパートだ。
以前の家具や家電は、全て引越し業者に引き取ってもらい、未来の子どもの為にと貯めておいた貯金を使い、一人用の家具や家電を買い揃えた。
もうこの貯金は、必要のないものだから―――
そして、達也はわたしと離婚をした途端に堂々と古川さんと付き合うようになった。
(わたしには関係ない)
そう思おうとしたが、二人が仲良さそうに接する姿を見るのは、気分が良いものではなかった。
しかし、そんな二人が幸せそうな期間は意外にも突然に終わりを迎えた。
わたしと離婚した直後から堂々と交際をするようになった達也と古川さんは、あまりにも早すぎる交際に『不倫してたのでは?』と噂を立てられるようになったのだ。
まあ噂ではなく、実際に不倫をしていたのだろうが···―――
それが上層部の耳に入り、社内調査が入ったのちに下されたのは、達也は他支店への異動···つまり左遷だ。
一方、古川さんは派遣社員だった為、契約の打ち切りとなった。
どうやら、誰かがわたしとの婚姻期間中も二人は男女の関係にあったのではないかと内部告発をしたらしい。
またたく間に本社から姿を消した二人···―――
そんな二人が今どこにいるのか、まだ交際が続いているのか···、その後の二人については何も知らない。