俺様で冷徹なハイスペック医師は ツンデレで不器用で激甘な素顔を隠せない
「……言っておくが、データが安定しているのは俺の処方プロトコルと精密な服管理を忠実に守ったからだ。病気の性質上、一生油断は許されない。浮かれるな」

​「ふふ、はい。主治医の指示を1番に守りましたから」

​葵が律の素直になれない強がりに微笑む。

​律は手元の端末を操作し、次回のTDM採血と心臓超音波検査の予約画面を閉じながら、音もなく立ち上がった。

​「……これで、本日の『心臓血管外科主治医・御堂律』としての外来診察はすべて終了だ」

​律は白衣のボタンを外すと、それを迷いなくハンガーに掛けた。

白衣を脱ぎ、上質なダークグレーのジャケットを羽織る。

​「え……律先生?」

​律は葵が突然の行動に目を丸くすると、デスクの上の鍵を手に取り、葵の前へと歩み寄った。

​「本日の俺の診療シフトは午前で終わりだ。ここからは外来診察の時間ではない」

​
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