俺様で冷徹なハイスペック医師は ツンデレで不器用で激甘な素顔を隠せない
律は迷いのない動作で葵の手首をそっと掴むと、そのまま自分の胸元へ引き寄せた。

力強く熱い鼓動がジャケット越しに伝わる。​

「律……先生……?」

​「病院のベッドの上では、主治医としてお前を厳しく管理するしかなかった。……だが、ここはもう診察の枠の外だ」

​律は葵の瞳を逃がさないようにまっすぐ見つめ、低く滑らかな声でささやいた。

​「…… 一生付き合っていく難病だろうと関係ない。俺の完璧な執刀と管理で繋いだお前の命だ。……これからは主治医としてだけでなく、1人の男として、病と共に生きるお前の未来のすべてを俺が抱え込む」

​「……っ」

​「断る権利はない。一生、俺の愛と管理を受け取り続けろ、葵」

​周囲の目を気にする必要のない、2人だけの空間だ。

事前の約束など何1つなかったからこそ、診察が終わった瞬間に「主治医」から「1人の男」へと1線を超えて示される、一切の遠慮を捨て去った重厚で濃密な感情。

​
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