俺様で冷徹なハイスペック医師は ツンデレで不器用で激甘な素顔を隠せない
あまりに重く圧倒的で、唐突に突きつけられた情愛の告白。

​葵は一瞬、間を置き、驚きに目を見張った。

​だが、動揺に流されて安易に頷くような真似はしない。

葵の​手首に触れる律の指先から、微かな震えが伝わってくる。

いつも冷徹な「神の手」が、完治しない病を抱える葵を前にして、どれほど真剣に覚悟を決めてこの言葉を口にしているかを、葵は静かに察した。

​葵はすっと背筋を伸ばした。

​律に掴まれた手を拒むことなく、けれど媚びるでもない。

まっすぐに律の漆黒の眸を見つめ返した。

​「……律先生。私に『断る権利がない』のは……先生が命を繋いでくださったからではありません」

​「なに……?」

​律が微かに眉間に皺を寄せる。

​葵は凛とした、けれどどこまでも温かい眼差しで微笑んだ。

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