俺様で冷徹なハイスペック医師は ツンデレで不器用で激甘な素顔を隠せない
律の高圧的な怒声などよりも遥かに静かで、プロとしての甘さを正確に突かれたPTは、背筋を正して深く頭を下げた。

​「……申し訳ありません、御堂先生。心拍数と血圧の推移を再計算し、即座に既定ピッチへ補正いたします」

​律は「頼む」と短く一言だけ返した。

一切の情を挟まない冷徹な主治医の顔のまま、隣に立つ葵へと視線を移した。

​「……葵。胸の不快感や動悸は?」

​律は周囲にスタッフがいる公の場であっても、静かに、けれど迷いなく葵の名を呼んだ。

周囲が一瞬だけ静まり返る。

律は気にした風もなく、葵だけを静視している。

​「あ……はい、律先生。大丈夫です。すごく落ち着いています」

葵は周囲の目を意識しつつも、しっかりとその眼光に応え、周囲のスタッフに指示を出した。

「この後にカンファレンスが入っていたな。カンファレンスルームの準備を頼む」

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