加納欄の空白シリーズ35シーズン4
「非常階段か。どうした?」

「いえ、外から入れそうだなぁって」

あたしは階段の入り口を覗き込んだ。

鍵は掛かってなく、誰でも自由に出入りできる感じに思えた。

「確かに、こっちなら住人以外でも入れるかもな」

大山先輩が階段の奥へ目を向ける。

「大山先輩!高遠先輩!着いたなら先に現場来てくださいよ!」

エントランスから苫利先輩が呼んだ。

あたしも、来てるんですけど?

「はぁい!」

あたしと2人の先輩は、苫利先輩に呼ばれ、歩いて行った。

三人が被害者の部屋に着くと、鑑識が作業を進めていた。

「おう、来たか。なんだ、今日は、嬢もきてるのか?」

声をかけてきたのは、現場検証中のがんさんだった。

あたしは、何故か、がんさんから、嬢と呼ばれている。

「がんさぁん! お疲れ様です!」

「相変わらず元気だな、嬢」

がんさんは室内を指さした。

「被害者はリビングで倒れていた。胸に刺し傷がある」

大山先輩が室内を見渡す。

「凶器は?」

「まだ見つかってねぇ。今、探してるところだ」
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