冷遇令嬢ですが、前世の知識と先見の力で運命の王第殿下と新しい国を作ります。

ジャスミンとマキシミリアン

マキシミリアンは王家の紋章は入っていないが内装は紋章付きの馬車と変わらない豪華な物になっている馬車で、屋敷までジャスミンを迎えに行った。

結構立派な屋敷で下位貴族の屋敷と言っても差し支えのない門構えだった。

ジャスミンは王都一人気のカフェや”パーテイ承ります”という変わった商売をうまく取り仕切っているのだ。

これくらいの屋敷を構えていてもおかしくはないが、女手一つでここまでやれることが尊敬に値する。

それも領地の子爵家を出て来た十九歳の時にはこの屋敷を購入し手直しをして、カフェまでやり始めたのだから恐れ入る。

そしてオープンしたら一月も経たないうちに行列ができるカフェになったのだ。

カフェのスイーツは珍しくて美味しいものばかりで他では味わえない物と言えば人気になるのは当然なのかもしれない。

そんな事を考えているとジャスミンが玄関から現れた。

今日は濃いグリーンのサラっとした布地で、ひざ下までのたっぷりとしたひだのあるワンピースにブーツを履いている。

胸元はスクエアーになっていてグリーンの石が真ん中に着いた黒いチョーカーを付けている。

上着は短い同色の花柄で袖丈も七分袖だ。

中のワンピースは半そでか袖なしだろう。

とてもしゃれた服だ。

ジャスミンのデザインなのかもしれない。

ジャスミンは貴族令嬢などが着るようなドレスを着たところは見たことがない。

いつもしゃきっとして動きやすいけれどおしゃれなデザインの物を着ている。

今日はドレッシーな装いをしている方だ。

宝物展という事で考えてくれたのかもしれない。

マキシミリアンはジャスミンの観察をし過ぎてそんな事まで知っているのだ。

知られたら気味悪がられるだろう。

マキシミリアンも今日はきちっとした礼装や王族風の服装ではない。

先日の食事会の時のような街着よりはもう少し礼装に近いものを着ている。

一応王家主催の宝物展のプレオープンなので朝早くの式典には礼装を着ていたのだ。

しかしそのままの礼装で来たなら、ジャスミンに引かれるかもしれないと思い少し崩した感じの服に着替えてきたのだ。
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