冷遇令嬢ですが、前世の知識と先見の力で運命の王第殿下と新しい国を作ります。
政治の仕組みも前世の日本の様に国の議会がしっかりとした施策を打ち出していて議会も下院、上院に分かれていて新しい案件はその二つの議会が賛成しなければ成立しない。

商人は組織だったものがほとんどで大きな組織から個人経営の小さな組織までさまざまで、何か会社を立ち上げたい時には役所に届け出が必要だ。

ホランデリア王国でジャスミンが経営していたような個人経営の会社が一番多いようだ。

商会自体を立ち上げる事は容易に思えた。

一年に一度会計を役所に報告して利益分に決められた利率で計算した税金を納めると言う仕組みだ。

その際に経費として例えば店の改装費や賃料、人件費に買った材料費などは差し引いて利益計算できるので、しっかりと経理業務をする必要がある。

ジャスミンにとって経理は得意分野だ。

どんぶり勘定では税金を納める時に損をする。

いい加減な経理で算出した利益は何年かに一度監査が入った時に露見すれば罰せられる。

ジャスミンにこんな事を教えてくれたのはこのホテルの経営者のバリャット氏だ。

バリャット氏はたった一人で滞在し毎日あちこち歩き回る若く溌溂としていつも興味津々と言った様子で周りを見回しているジャスミンに興味を持ったようだ。

ある日バリャット氏が、ホテルのレストランで朝食を取っていたジャスミンのテーブルにやって来て話しかけてきたのだ。

ジャスミンはバリャット氏が自分にとってとても益になる人だとわかったので素直に話をした。

彼にはどうしてこの国に来たかもすべて話した。

王族がそこまで強権を発動できるホランデリア王国に憤ってくれた。

ホランデリア王国はこの国に比べて五十年以上遅れていると言った。

この国にも王族は存在するが、今は王族自身が経営する大きな会社を動かしているそうだ。

王族と言えども商人なんだと言われて、驚きに目を剝いたジャスミンに大笑いしていた。

王家はこの国に広大な土地を所有しているのでその土地の賃料だけでも悠々と暮らして行けるそうだ。

だが先代の王が賢い人で商売にも目を向けてそう言う土地を管理する会社やワイン事業にも乗り出して沢山の事業を起こした。

今も王族は王宮に暮らしていて、王族の住まいとは別に王宮の中にいくつもの事業を管理する部署があるという事だ。

議会場も議員の控室なども王宮にあるらしくそこも両議会が使用料を払っているという事だ。

ホランデリア王国では公務とされていたような王族が出席するパーテイや会合もすべて謝礼というお金がいるのだと聞いた時もまた驚いた。

平たく言えば謝礼を払えば王族を会社設立のパーテイにも呼べると言う事だ。

その審査は厳しいらしいのだが、これが共和国と言う事かとジャスミンは啓発された。
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