冷遇令嬢ですが、前世の知識と先見の力で運命の王第殿下と新しい国を作ります。
皆の後ろでニコニコしている背の高いハンサムな男の子に気が付いたジャスミンは

「もしかして、ケニー?もうすっかり一人前じゃないの。隣の男の子はジェフね。ジェフは三歳だったから覚えてないわよね」

そう言って二人を呼んでハグをした。

ケニーは嬉しそうに

「僕、デイビスさんから正式に御者に任命されたんですよ。少し遠くまででも皆を乗せて行けるようになりました」

「まあ、ケニーすごいわね。よく頑張ったわ。お庭も相変わらずきれいにしてくれているのね」

「はい、今はジェフも手伝ってくれています」

「あら、ジェフえらいわね」

ジャスミンはジェフの頭をなでて褒めてやった。

二人共本当にうれしそうにニコニコしている。

最後にジャスミンはフレデイを呼んで、

「フレデイ、ありがとう。やっぱりフレデイに任せて正解だったわね。皆の事きちんと引っ張ってくれてここまでしっかり面倒見てくれてさすが我が家の大黒柱ね。これからもフレデイがいれば心配ないわね。本当に感謝しているわ」

そう言うと大きなフレデイに抱き着いた。

フレデイはぼたぼた涙を流しながら片手でジャスミンを抱きしめて片手でハンカチを顔に当てて号泣した。

それを見てまたみんなが泣き出した。

「さあさあ、皆もういいだろう。三年半ぶりの再会なんだから気持ちもわかるけどほらお土産皆貰ってくれるか、そろそろデイジーとシリアンも着くころだ」

そう言っていると赤い目をしたマリアが、二人の到着を伝えた。

玄関から転がるようにリビングに入ってきたデイジーは、シリアスに転ぶといけないから落ち付けと言って腰を抱かれている。

でもジャスミンを見つけると

「ジャス姉さま~う~っ」

と言って抱き着いて後は言葉にならない。

デイジーは妊娠七ヶ月でかなり大きなおなかをしている。

デイジーの身体を心配してシリアスはバレンシアン領の近くの汽車の駅まで馬車でゆっくりと行き王都迄汽車に乗ってやってきたのだ。

シリアスもマキシミリアンに近付き

「殿下お久ぶりです」

と言ってマキシミリアンにハグされて男泣きしている。

そうしてその夜は遅くまで泣いたり笑ったり大騒ぎのジャスミン一家だった。
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