嘘つきシンデレラ〜地味男を選んだら、俺様御曹司に溺愛されました〜
会場中央に集められたあと、参加者全員にカードが配られた。
どうやらこれはマッチングカードというもので、男女がお互いに相手の名前を書き、その組み合わせが一致すればマッチング成立となるらしい。
婚活目的で参加してない星南には無用の産物だが、何も書かないのも失礼な気がした。
「……」
少し考えてから、ふと思いついた名前を文字にした。
別に深い意味なんてない。今日ここで唯一覚えた名前が、彼だったというだけだ。
やがてカードはスタッフに回収され、集計へと移った。
誰とも深い話はしていないし、当然、相手から選ばれることもないだろう。
そう思いながら、星南は興味のない結果発表をぼんやりと待っていた。
「それでは、幸運にもマッチングされた方々を発表していきます!」
その合図を皮切りに、次々と男女の番号が読み上げられていく。
会場のあちこちから拍手が上がり、成立した男女が照れくさそうに顔を見合わせている。
星南はそれを眺めながら、気持ちのほとんどがすでに帰宅へと傾いていた。
そのとき。
「続いて、女性番号二十七番さん」
「え?」
聞き間違いかと思った。けれど胸元の番号を確認しても、そこには「27」の数字がある。
(うそ。だって、私が書いた名前は……)
「男性番号──三十八番さんです!」