嘘つきシンデレラ〜地味男を選んだら、俺様御曹司に溺愛されました〜


 そんな星南のもとに連絡がきたのは、ひとりきりの二十九歳の誕生日を、豪華なホテルステイで祝っていたときだった。

『星南?久しぶり!ついでにおたおめ~』

 ジャグジーバスで泡風呂を楽しみながら、星南はスマートフォンのスピーカー越しに聞こえてくる友人の声に苦笑した。

「あり紗、久しぶり。私たちもうアラサーなんだから、その祝い文句はちょっと痛いよ」

『やだ、辛辣~。星南ってばまだ荒れてんの?』

「そんなことない。思いっきりおひとり様を満喫してるところよ」

『あ、そう。そんなことより星南、今度の日曜日って空いてる?』

(そんなことって……)

 電話相手である中村あり紗は、大学時代のバイト先で出会った友人だ。自分と同じくバイト漬けの生活を送っていたことから何かと共通点が多く、自然と仲良くなった。

 さっぱりとした性格で交友関係も広く、今では自分で会社を立ち上げ、結婚相談所の運営や婚活イベントの企画・開催を手掛ける女社長になっている。

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