嘘つきシンデレラ〜地味男を選んだら、俺様御曹司に溺愛されました〜
Epi.8
交際一か月のスピード婚。その速さについていけていないのは、自分だけかもしれない。
あれから朔夜の宣言通り、怒涛の勢いで彼の自宅に住まわされ、両親への挨拶、顔合わせが進み、気づいたときには籍が入れられていた。
出会ってからは約半年。有言実行を地でいく朔夜の強引さには、まだ慣れない。
とはいえ、それを悪くないと思っている自分が、一番悩ましい。
けれどここにきて、夫婦となって最初の関門が待ち受けていた。
「だから、別に盛大にしようなんて言ってないじゃない。親族と仲のいい友達だけでも呼びたいって言ってるだけなのに!」
「却下。ぜってえ披露宴なんて認めねえ」
「もう!この強情者!」
夫婦喧嘩の原因は、結婚式の披露宴についてだった。
星南は再三、出会いのきっかけになったあり紗をはじめ、これまで自分を支えてくれた家族や親しい友人を招待して、小さな式を挙げたいと伝えていた。
けれど、式場選びや日取りなど、これまで概ね星南の希望を聞き入れてくれていた朔夜が、ここにきてだけは絶対に首を縦に振らなくなった。
理由はシンプル。ウェディングドレス姿の星南を誰にも見せたくないという、なんともくだらない理由だ。