今だけの婚約者~身代わりのはずが、冷たい旦那様にお腹の子どもごと愛されていました~
嘘偽りなく。蓮さんと、そう約束したばかりだ。
「嘘であんなこと、私には言えません」
騙していた私の言葉を、彼は信じてくれるだろうか。
怖くてたまらないが、これだけは彼に誤解をされたくない。私はたしかに、蓮さんを愛している。
「よかった。俺も、唯と同じだ。好きでもない相手に愛をささやき、親密になるなどできない」
そっと彼を見つめる。
彼の真っすぐな視線に、惹きつけられて止まない。
「唯が藤沢家の人間であろうがなかろうが、そんなものは些細なことにすぎない。俺はひとりの女性として、唯を愛しているんだ」
穏やかに目を細める蓮さんに、もう何度目か胸が高鳴る。そして、向けられた言葉に胸が震えた。
「父も母も、唯が娘になる日を楽しみにしている」
両親に疎まれていたわけじゃないと、わかっている。
けれど双子の姉である舞に向けるほどの愛情を感じたことは、子どもの頃から一度だってなかった。
実の家族ですら距離があったというのに、蓮さんの両親は血のつながらない私に対してそんなふうに思ってくれている。
求められる喜びに、目頭熱くなってくる。
蓮さんが静かに立ち上がる。そうして私の隣に立ち、片膝をついて私の手を取ってそっと包み込んだ。
「唯、俺と結婚してほしい。君を愛しているんだ」
「わ、私で、本当にいいの?」
「ああ。唯でなければだめだ」
涙が頬を伝う。
優しい笑みを浮かべた彼が、指でそっと拭ってくれた。
蓮さんとは、もう会うことも叶わないはずだった。それがまさか、こんなふうに言ってもらえるとは思ってもみなかった。
彼も義理の両親も私を受け入れてくれるのなら、温かなその中に飛び込んでしまいたい。
それには隠し事をすべて明かさないと、とあらためて蓮さんと視線を合わせた。
「嘘であんなこと、私には言えません」
騙していた私の言葉を、彼は信じてくれるだろうか。
怖くてたまらないが、これだけは彼に誤解をされたくない。私はたしかに、蓮さんを愛している。
「よかった。俺も、唯と同じだ。好きでもない相手に愛をささやき、親密になるなどできない」
そっと彼を見つめる。
彼の真っすぐな視線に、惹きつけられて止まない。
「唯が藤沢家の人間であろうがなかろうが、そんなものは些細なことにすぎない。俺はひとりの女性として、唯を愛しているんだ」
穏やかに目を細める蓮さんに、もう何度目か胸が高鳴る。そして、向けられた言葉に胸が震えた。
「父も母も、唯が娘になる日を楽しみにしている」
両親に疎まれていたわけじゃないと、わかっている。
けれど双子の姉である舞に向けるほどの愛情を感じたことは、子どもの頃から一度だってなかった。
実の家族ですら距離があったというのに、蓮さんの両親は血のつながらない私に対してそんなふうに思ってくれている。
求められる喜びに、目頭熱くなってくる。
蓮さんが静かに立ち上がる。そうして私の隣に立ち、片膝をついて私の手を取ってそっと包み込んだ。
「唯、俺と結婚してほしい。君を愛しているんだ」
「わ、私で、本当にいいの?」
「ああ。唯でなければだめだ」
涙が頬を伝う。
優しい笑みを浮かべた彼が、指でそっと拭ってくれた。
蓮さんとは、もう会うことも叶わないはずだった。それがまさか、こんなふうに言ってもらえるとは思ってもみなかった。
彼も義理の両親も私を受け入れてくれるのなら、温かなその中に飛び込んでしまいたい。
それには隠し事をすべて明かさないと、とあらためて蓮さんと視線を合わせた。