今だけの婚約者~身代わりのはずが、冷たい旦那様にお腹の子どもごと愛されていました~
時間になり、電車を乗り継いで蓮さんの実家を訪ねた。
高級住宅街にある彼の実家は、たくさんの豪邸の中でも特に広い。ガレージには、海外製の高級車が二台止められているのが見える。シャッターが閉まっているところもあり、もしかしたらさらに何台か車を所有しているのかもしれない。
庭は一面に芝が植えられ、一角には花壇もある。よく手入れされたそこには、冬だというのに色とりどりの花が咲いていた。
建物はかなり大きく、和モダンな雰囲気の素敵な造りだ。白を基調とした中で、玄関扉や小窓の枠に使用される木材の茶色が目を惹く。温かみを感じさせる素敵な雰囲気に、知らずに表情が緩んだ。
指示をされた通り、門をくぐって庭を横切っていく。
玄関で私を迎えてくれたのは、着物姿のお義母様だった。
彼女は書道の師範の免許を持っており、多方面で活躍していると、インターネットで調べた際に写真と共に紹介されていた。お義母様の作品は、高宮が経営するすべての旅館に飾られているという。
涼しげな顔立ちの、綺麗な方だ。冷たい印象を与える切れ長の目は、蓮さんによく似ている。
厳格という言葉が合うお義母様に、無条件に緊張が高まった。
咄嗟に言葉が出てこない間に、彼女がさりげなく私の全身にさっと視線を走らせる。
「きょ、今日は、よろしくお願いします」
下げた頭を上げると、私を真っすぐに見すえる彼女と目が合った。
「……ええ。中に入ってちょうだい」
彼女もまた、心から歓迎している雰囲気ではない。
顔合わせでの様子を知らないから、どう振る舞っていいのか困惑する。やはり舞は、横柄な態度だったのだろうか。
今はとにかく失礼のないように気をつけるしかないと、彼女の後に続いた。
高級住宅街にある彼の実家は、たくさんの豪邸の中でも特に広い。ガレージには、海外製の高級車が二台止められているのが見える。シャッターが閉まっているところもあり、もしかしたらさらに何台か車を所有しているのかもしれない。
庭は一面に芝が植えられ、一角には花壇もある。よく手入れされたそこには、冬だというのに色とりどりの花が咲いていた。
建物はかなり大きく、和モダンな雰囲気の素敵な造りだ。白を基調とした中で、玄関扉や小窓の枠に使用される木材の茶色が目を惹く。温かみを感じさせる素敵な雰囲気に、知らずに表情が緩んだ。
指示をされた通り、門をくぐって庭を横切っていく。
玄関で私を迎えてくれたのは、着物姿のお義母様だった。
彼女は書道の師範の免許を持っており、多方面で活躍していると、インターネットで調べた際に写真と共に紹介されていた。お義母様の作品は、高宮が経営するすべての旅館に飾られているという。
涼しげな顔立ちの、綺麗な方だ。冷たい印象を与える切れ長の目は、蓮さんによく似ている。
厳格という言葉が合うお義母様に、無条件に緊張が高まった。
咄嗟に言葉が出てこない間に、彼女がさりげなく私の全身にさっと視線を走らせる。
「きょ、今日は、よろしくお願いします」
下げた頭を上げると、私を真っすぐに見すえる彼女と目が合った。
「……ええ。中に入ってちょうだい」
彼女もまた、心から歓迎している雰囲気ではない。
顔合わせでの様子を知らないから、どう振る舞っていいのか困惑する。やはり舞は、横柄な態度だったのだろうか。
今はとにかく失礼のないように気をつけるしかないと、彼女の後に続いた。