今だけの婚約者~身代わりのはずが、冷たい旦那様にお腹の子どもごと愛されていました~
* * *
「舞も唯も、高宮家が経営する白鳳亭は知っているな?」
リビングに家族四人がそろったところで、父が緊張した様子で切りだした。
「はい」
答えた私の隣で、舞が爪をいじりながら無造作に首を縦に振る。
「うちとは長い付き合いになる、もっとも大きな取引相手だ。今の藤沢屋は、白鳳亭のとのつながりでなんとか赤字を出さずにすんでいる」
深刻な内容だというのに、舞はまったく関心がないらしい。
「その高宮家から、うちに縁談の話があった」
「え?」
急な話に、瞬きを繰り返す。
「はあ?」
さすがに舞も驚いたようで、不満げな声をあげながらようやく父の方を向いた。
「高宮蓮さん。高宮家の後継者だ」
私たちの目の前に、蓮さんの身上書が差し出される。
「なに、この人。めちゃくちゃカッコいいじゃん!」
身上書を奪うように手にした舞が、途端にはしゃぎだした。
写真チラッと見ただけでも、彼の容姿がかなり整っていることがわかった。詳細なプロフィールは読めなかったが、この調子だと話は姉にいくだろうからかまわない。
それから父がTAKAMIYA RESORTの話をすると、舞はさらに興奮していた。
「超お金持ちってこと!?」
どう答えたらいいのか迷ったようで、父が曖昧な顔をする。隣に座る母はなにかを言うわけでもなく、にこにこと舞を見守っていた。
「夫がイケメンで贅沢できるって、最高じゃない!」
「まあ、蓮さんは仕事のできるしっかり者だと聞いている」
白鳳亭は彼の叔父夫婦が経営しているため、父と蓮さんの間に直接的なかかわりはなかったという。それでも、彼の評判は父の耳にも入っていたらしい。
縁談にさらに乗り気にさせる目的もあるのか、蓮さんはいずれ会社のトップに立つ男性だと父の力説が続く。
それに煽られるように、舞はさらに興奮した。
「舞も唯も、高宮家が経営する白鳳亭は知っているな?」
リビングに家族四人がそろったところで、父が緊張した様子で切りだした。
「はい」
答えた私の隣で、舞が爪をいじりながら無造作に首を縦に振る。
「うちとは長い付き合いになる、もっとも大きな取引相手だ。今の藤沢屋は、白鳳亭のとのつながりでなんとか赤字を出さずにすんでいる」
深刻な内容だというのに、舞はまったく関心がないらしい。
「その高宮家から、うちに縁談の話があった」
「え?」
急な話に、瞬きを繰り返す。
「はあ?」
さすがに舞も驚いたようで、不満げな声をあげながらようやく父の方を向いた。
「高宮蓮さん。高宮家の後継者だ」
私たちの目の前に、蓮さんの身上書が差し出される。
「なに、この人。めちゃくちゃカッコいいじゃん!」
身上書を奪うように手にした舞が、途端にはしゃぎだした。
写真チラッと見ただけでも、彼の容姿がかなり整っていることがわかった。詳細なプロフィールは読めなかったが、この調子だと話は姉にいくだろうからかまわない。
それから父がTAKAMIYA RESORTの話をすると、舞はさらに興奮していた。
「超お金持ちってこと!?」
どう答えたらいいのか迷ったようで、父が曖昧な顔をする。隣に座る母はなにかを言うわけでもなく、にこにこと舞を見守っていた。
「夫がイケメンで贅沢できるって、最高じゃない!」
「まあ、蓮さんは仕事のできるしっかり者だと聞いている」
白鳳亭は彼の叔父夫婦が経営しているため、父と蓮さんの間に直接的なかかわりはなかったという。それでも、彼の評判は父の耳にも入っていたらしい。
縁談にさらに乗り気にさせる目的もあるのか、蓮さんはいずれ会社のトップに立つ男性だと父の力説が続く。
それに煽られるように、舞はさらに興奮した。