末っ子王女はあこがれの(元)魔術師団長に欲情してほしい
 そうでなければ、わざわざ執務室にまで呼びつけて、さらに人払いまでするはずがない。
「もしかして、俺も最初から人員に入ってました?」
 カウノは自身を指差しながらも、その表情を曇らせる。
「あぁ。エルベルトのお守りはそなたにしかできないだろう? こやつが断ろうとするならば、説得を頼むぞ」
「やっぱり俺ってそういう役回りなんですね」
 大げさなほどに顔を伏せて肩を落とすカウノだが、これが彼の本心ではないことをエルベルトは知っている。むしろ、エルベルトを影で操っているのはカウノではないかと言われており、彼自身はその状況を楽しんでいる節がある。もちろんエルベルトとしては彼に操られているつもりはなく、どちらかと言えば彼を利用しているつもりなのだが。
「エルベルト。そなたには我が娘、アマリアの教育を頼みたい」
 アマリアとは国王が目に入れても痛くないほど可愛がっている末の王女で、今年で五歳になった。五歳児の教育とはいったい、どういうことなのか。
 無意識に目をすがめたエルベルトの様子から、国王は敏感に考えを読み取ったのだろう。
「アマリアは魔力が強すぎるため、感情によって魔法が暴走してしまう。その魔力制御の指導をしてもらえないだろうか」
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