末っ子王女はあこがれの(元)魔術師団長に欲情してほしい
家族以外の人に触れられるのは初めてである。それに家族だって、いつでもアマリアの手を握ったりしてくれるわけではない。近くに父がいるときだけ。
(あ。今は、お父様がいるから……?)
だからこの人は、アマリアの手に触れることができるのだろう。
アマリアは生まれたときから魔力が強く、その魔力によって他人に不快を与えているらしい。アマリア自身としては特別に何かをしている自覚はないのだが、勝手に魔力が漏れ出て、近くにいる人に害を与えるのだ。
同じ空間にいるだけで頭痛や吐き気を訴え、アマリアの身体に触れたときには、嘔吐や気絶する者までいたと聞いている。それはアマリアの記憶も定かではない、赤ん坊の頃の話だ。
しかしその状況も、父が側にいてくれれば、アマリアが無自覚に垂れ流している魔力を抑え込んでくれるため、何も問題はなかった。だから母や兄姉たちと一緒にいられるのは、父が側にいるときだけである。
エルベルトはアマリアの右手を両手でそっと包み込んだ。母に触れられたときとは違って、大きな手は固くて手のひらも厚い。
「噂には聞いておりましたが……アマリア王女は陛下によく似ていらっしゃる」
(あ。今は、お父様がいるから……?)
だからこの人は、アマリアの手に触れることができるのだろう。
アマリアは生まれたときから魔力が強く、その魔力によって他人に不快を与えているらしい。アマリア自身としては特別に何かをしている自覚はないのだが、勝手に魔力が漏れ出て、近くにいる人に害を与えるのだ。
同じ空間にいるだけで頭痛や吐き気を訴え、アマリアの身体に触れたときには、嘔吐や気絶する者までいたと聞いている。それはアマリアの記憶も定かではない、赤ん坊の頃の話だ。
しかしその状況も、父が側にいてくれれば、アマリアが無自覚に垂れ流している魔力を抑え込んでくれるため、何も問題はなかった。だから母や兄姉たちと一緒にいられるのは、父が側にいるときだけである。
エルベルトはアマリアの右手を両手でそっと包み込んだ。母に触れられたときとは違って、大きな手は固くて手のひらも厚い。
「噂には聞いておりましたが……アマリア王女は陛下によく似ていらっしゃる」