末っ子王女はあこがれの(元)魔術師団長に欲情してほしい
「最初っから、そうやって素直に陛下のところに行こうとすればいいものを……」
カウノはぼやいたが、そう思うなら無駄話をせずに用件だけを手っ取り早く伝えてくれればいいのだ。
と、それを伝えたところで、またカウノとのくだらないやりとりが始まるだろう未来が目に見えているため、エルベルトはその言葉をぐっと堪えた。
大陸に住む人たちの一部には、まだ魔力を備え、魔法を使える者たちが残っている。彼らの先祖をずっと辿っていけば、大陸を創世した竜の子孫にたどり着くとも言われ、それだけ魔力や魔法というのは、遙か昔から受け継がれている力であった。
大陸の東側に位置するミリユル王国にも、魔力を発現させた者たちがいる。その中でも魔力を自在に操り、魔法を使える者を魔術師と呼び、国の管理する魔術師団に所属させることで、彼らの衣食住を保障していた。
エルベルトもまた魔法を使える魔術師であり、十二歳のときから王国魔術師団に籍を置いて九年が経つ。いつでも好きに魔導書を読み、好きに研究をして、魔術師として好きに生きていた。
王国魔術師の中でも比較的自由に過ごしていたのがエルベルトで、それはひとえに国王の力が後ろにあるからだろう。
国王はエルベルトという魔術師を手放したくないし、エルベルトも国王を利用したい。つまり、互いにもちつもたれつの関係であった。
カウノはぼやいたが、そう思うなら無駄話をせずに用件だけを手っ取り早く伝えてくれればいいのだ。
と、それを伝えたところで、またカウノとのくだらないやりとりが始まるだろう未来が目に見えているため、エルベルトはその言葉をぐっと堪えた。
大陸に住む人たちの一部には、まだ魔力を備え、魔法を使える者たちが残っている。彼らの先祖をずっと辿っていけば、大陸を創世した竜の子孫にたどり着くとも言われ、それだけ魔力や魔法というのは、遙か昔から受け継がれている力であった。
大陸の東側に位置するミリユル王国にも、魔力を発現させた者たちがいる。その中でも魔力を自在に操り、魔法を使える者を魔術師と呼び、国の管理する魔術師団に所属させることで、彼らの衣食住を保障していた。
エルベルトもまた魔法を使える魔術師であり、十二歳のときから王国魔術師団に籍を置いて九年が経つ。いつでも好きに魔導書を読み、好きに研究をして、魔術師として好きに生きていた。
王国魔術師の中でも比較的自由に過ごしていたのがエルベルトで、それはひとえに国王の力が後ろにあるからだろう。
国王はエルベルトという魔術師を手放したくないし、エルベルトも国王を利用したい。つまり、互いにもちつもたれつの関係であった。