天才料理少女は、イケメン兄弟の恋心に気づかない

02好きな人のタイプ

そして始まった料理の動画撮影。



「俺が撮りたい」



SNS担当の春くんではなく、律くんが撮ることになった。

私の昔の動画をたくさん見てくれていたから、おまかせすることにした。



「玉ねぎ切ってるところを撮りたい。音を入れたいから、みんな静かにしてて」



言われた通りに、作業を行う。



「はぁ、ほんと鮮やかな手つき。すごいな」

「ありがとうございます」



録画が終わると、千晶さんが小さく拍手をしてくれた。



「料理の何がおもしろいの?」

「最初は、おままごとの延長だったんですよね。それが、作ったら両親が喜んでくれて、私も食べることが好きで。……はじめは難しいって思っていたことが、だんだんできるようになるのが楽しいのかな」



この大量調理も自分にできるのか心配だった。

でも今は、そのために勉強して知識を増やしていくことに、やりがいを感じている。



「杏ちゃんって、大人だな。将来、どんな人と恋をするんだろうね。生半可な男だったら、私がぶっ飛ばしてあげる。ねー、春斗、律」
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