天才料理少女は、イケメン兄弟の恋心に気づかない

06数学と紺色のシャーペン

「……すみません。よろしくお願いします」



ぺこりと頭を下げて、バッグの中から数学の教科書を取り出した。



「証明問題が、意味不明すぎて……。解けてるのに、バツにされるの」



教科書に挟んでおいた、小テストを見せる。



「途中の解法は?」

「見たらわかることを、つらつら書く意味がわからない」



授業中、先生の板書をノートに書き写しながら、ずっと首をかしげていた。



「相変わらず潔いね。この問題の目的ってなんだと思う?」



学校の勉強に目的なんてあるの?

えらい人が決めた内容にしたがって教わるだけでは?

眉間にしわが寄る。



「証明問題は、論理的思考力と相手を納得させる力をつけるのが目的」



春くんの言っていることが、いつも以上に意味がわからない。



「オムライスの作り方をざっくり説明してくれる?」
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