天才料理少女は、イケメン兄弟の恋心に気づかない
「あー、すみません。気をつかってもらって」

「本当のことを言ってるのにな」「久保田先輩、優しすぎますよ」



修明の「王子」は、社交辞令がうまいな。



「兄ちゃん、帰ろう」



私と久保田先輩が話しているのが気に入らないとばかりに、律くんが割り込んできた。

お兄ちゃんを取られるのが嫌なのか。

弟ってかわいいな。

挨拶をして、みんなと別れた。

家に戻ると、お父さんが晩ご飯を作っていた。

平日は私が作ることが多いから、土日は大体お父さんがしてくれる。



「ねえ、杏」



まだビデオ通話がつながった状態だったお母さんから声がかかる。



「なに?」

「ぶっちゃけ、春斗くんと律くんのどっちが好みなの?」
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