天才料理少女は、イケメン兄弟の恋心に気づかない
下手くそだから盛り付けを勉強しろ、じゃないんだ。
私の苦手なことを、そのまま引き受けてくれるなんて、律くん、いい子だな。
いや、ものすごくかっこいいかも。
「ありがとう。……でも、なんで呼び捨て?」
さっき「杏」って言われたよね。
「なんとなく。……年上って感じしないから」
「なにそれ! もしかして、千晶さんの呼び方を変えたみたいに、何か冷めた?」
あんなに昔の動画を見てくれていたけど、現実を知って幻滅したとか?
「……そうじゃないし。今日から杏って呼ぶから」
「俺も杏って呼ぼうかなあ。でも、『春くん』『杏ちゃん』って呼び合ってる方がかわいいよね」
久保田兄弟が、何を言っているのか意味がよくわからない。
でも、この日から私は、久保田先輩のことを「春くん」と呼び始め、律くんは名前すら呼んだことのなかった私のことを「杏」と呼ぶようになった。
私の苦手なことを、そのまま引き受けてくれるなんて、律くん、いい子だな。
いや、ものすごくかっこいいかも。
「ありがとう。……でも、なんで呼び捨て?」
さっき「杏」って言われたよね。
「なんとなく。……年上って感じしないから」
「なにそれ! もしかして、千晶さんの呼び方を変えたみたいに、何か冷めた?」
あんなに昔の動画を見てくれていたけど、現実を知って幻滅したとか?
「……そうじゃないし。今日から杏って呼ぶから」
「俺も杏って呼ぼうかなあ。でも、『春くん』『杏ちゃん』って呼び合ってる方がかわいいよね」
久保田兄弟が、何を言っているのか意味がよくわからない。
でも、この日から私は、久保田先輩のことを「春くん」と呼び始め、律くんは名前すら呼んだことのなかった私のことを「杏」と呼ぶようになった。