天才料理少女は、イケメン兄弟の恋心に気づかない
第4章 オレンジ色の、かわいいもの

01テストの点数が大変です

中間テストが終わり、青ざめていた。

やばい……まずい……。

マリーのことで頭がいっぱいで、とんでもない点数を取ってしまった。

当然、お父さんやお母さんからは「期末で赤点取ったら、マリーの話はなかったことに」と言われた。

どうしよう……それは嫌だ。



「杏ちゃん、元気ないけど大丈夫?」



放課後、駅からマリーに向かう道中、私の左隣を歩く春くんが声をかけてくれた。

優しい。

でも、今はテストのことに触れられたくない!

それに、あんな点数を取ったことを知られるのも嫌だ。



「まあ、いろいろと。人生大変だなって」

「中間の点数が悪かったとか?」



今日は私の右隣を歩いている律くんが、ずばりと言ってきた。

言葉数は少ないのに、どうしてそんなピンポイントで当ててくるの!



「別に、そんなんじゃないし」



当たってるけど、ごまかした。声が裏返ったけど。



「律、仲間を作ろうとするな」

「……そういうつもりじゃないし」

「もしかして、中間悪かったの?」



中学に入って初めての定期テストだった律くんと、自分を同じように考えてはいけないのはわかってる。

でも、仲間を見つけて気持ちが少し浮上する。



「そんな……悪くないし」
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