天才料理少女は、イケメン兄弟の恋心に気づかない
目がものすごく泳いでいる。仲間決定だ。



「期末、がんばろうね!」



律くんの両手をぎゅっと握りしめたら、ものすごい勢いで振りほどかれた。



「本当にがんばれよ。マリーさせてもらえなくなるよ」



春くんの言葉が胸に刺さる。

私もそうだよ……。



「テスト、難しいよね」

「うん」

「律の場合は、テスト勉強を全然していないからだと思う。ずっと筋トレして、盛り付けの本とか華道とか茶道の本を読んでたし」

「バラさないでよ」



同じく、テスト勉強をせずに、図書館で借りてきた本をずっと読んでいた身だから、全然笑えない。



「律くん、一緒にがんばろうね」



小さくガッツポーズをして言うと、いい笑顔が返ってきた。



「杏ちゃん……もしかして」

「えっ、私は大丈夫だよっ」



再びごまかした。



「困ったら言ってね。少しは教えられると思うし」

「あっ、ありがとうっ。全然問題ないよ」



問題おおありだけど……。

これから期末テストに向けて、予習復習がんばろう!
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