天才料理少女は、イケメン兄弟の恋心に気づかない
どういう意味だろう?



「うちの親とものすごい盛り上がっちゃって、最後は俺も兄ちゃんも押しのけられた」

「聞いてる。うちのお父さんも後から加わったらしいね」



お父さんってば、仕事帰りの道すがらに、ちゃっかりビデオ通話に混じっていた。

なんなら、千晶さんも後から参加して、ものすごく盛り上がったらしい。

道理で帰りが遅かったわけだよ。



「マリー復活の日に合わせて帰国するから、そのときに五人で飲む約束したって」

「酒を飲む口実を作ってるだけだろ」



二人で乾いた笑いをする。

どうやら、うちの両親と、律くんの両親と千晶さんは似たタイプの人たちのようだ。

話していると、私の家のある若葉台駅行きの電車がホームに入ってきた。



「じゃあね」



手を振って電車に乗り込んだら、律くんが一緒に来た。



「間違えてるよ」

「間違えてない」

「中央公園前行きは、反対だよ」

「知ってる」
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