天才料理少女は、イケメン兄弟の恋心に気づかない

07張り合いすぎです

翌日、また放課後、マリーに集まった。

お店の前に置いたプランターのマリーゴールドの背丈が15センチくらいに伸び、先端に小さなつぼみが見え始めている。



「こんな感じでどうかな?」



私の横に座る春くんが見せてくれたのは、くすんだオレンジ色で縁取られた生成りのコースター。

シンプルなのに、マリーゴールドみたいでかわいい。



「すごい。これなら、私でもできそう」

「杏って、器用なのか不器用なのか謎だよな」



今日は、私の向かいに座っている律くんが言う。



「私、料理以外はぽんこつだから」

「杏ちゃん、ネタにして楽しんでるよね」



三人で話しながら、作業を進める。

丸いコースターの縁だけ色を塗るから簡単……かと思いきや、塗る幅が一定にならない。



「……」



ちらりと二人を盗み見ると、口も動いてるのにあっさりときれいな円を描いていく。

「この差は一体……」
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