天才料理少女は、イケメン兄弟の恋心に気づかない
そして、バッグの中からメモ帳を取り出した。



「もうできてるよ」

「「えっ」」



二人が固まる。



「先週末、お父さんとしたの。作りながら計量したりメモするのって大変だから、手伝ってもらった」



実験みたいだなって言いながら協力してくれた。

最高の相棒でした。



「「したかった……」」

「えっ? 結構時間かかったよ」



半日は余裕で潰れた。



「「だから……」」



二人そろって、目をそらしてくる。

どうしよう。

この空気。

困っていると、春くんが、はっとなった。



「せっかくしてくれてたのに、お礼が言えてなくてごめん。先に進めてくれて、ありがとう」

「杏、ありがとう」

「料理に関してだけは、ぽんこつじゃないから」



笑っていると、横に座っていた春くんの腕が伸びてきて、頭をなでられた。



「杏ちゃん、大好き」

「ありがとう! 私も春くん好きだよ」
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