天才料理少女は、イケメン兄弟の恋心に気づかない
「えっ……」
向かいに座る律くんの手から、オレンジ色のペンがテーブルに転がる音がした。
「律くんも好きだよ。二人とも、誘ってくれてありがとう」
声をかけてもらえなかったら、マリーの一日復活にかかわることも、こうして二人と仲良くなることもなかった。
「もっとがんばろ」
「よし、兄ちゃんと互角」
なんか二人とも、ぶつぶつと独り言を言っている。
すると、春くんが、急に私に向き直る。
「夏休み入ってすぐに、水泳部の地区大会があるんだけど、応援に来てもらえたらうれしいな」
「私みたいな部外者が行ってもいいの?」
「杏ちゃんは部外者じゃないよ。家族みたいなもんだし。だめかな? 来てもらえたら、ものすごくがんばれる」
「行く!」
運動は好きじゃないけど、春くんがしているのを応援するのは楽しそうだ。
「……俺も行く」
「今まで一度も来たことないのに?」
「今年は行く。杏、一緒に応援席から見ような」
「俺のイベントをダシにしないでくれる?」
急に兄弟ゲンカが始まった。
向かいに座る律くんの手から、オレンジ色のペンがテーブルに転がる音がした。
「律くんも好きだよ。二人とも、誘ってくれてありがとう」
声をかけてもらえなかったら、マリーの一日復活にかかわることも、こうして二人と仲良くなることもなかった。
「もっとがんばろ」
「よし、兄ちゃんと互角」
なんか二人とも、ぶつぶつと独り言を言っている。
すると、春くんが、急に私に向き直る。
「夏休み入ってすぐに、水泳部の地区大会があるんだけど、応援に来てもらえたらうれしいな」
「私みたいな部外者が行ってもいいの?」
「杏ちゃんは部外者じゃないよ。家族みたいなもんだし。だめかな? 来てもらえたら、ものすごくがんばれる」
「行く!」
運動は好きじゃないけど、春くんがしているのを応援するのは楽しそうだ。
「……俺も行く」
「今まで一度も来たことないのに?」
「今年は行く。杏、一緒に応援席から見ような」
「俺のイベントをダシにしないでくれる?」
急に兄弟ゲンカが始まった。