天才料理少女は、イケメン兄弟の恋心に気づかない
律くんは真っ赤になって震えつつも、千晶さんの手からエプロンをひったくって着た。



「赤の方がましだった」



ぶつぶつ言いながら。

どうしよう、久保田兄弟のレースふりふりのエプロン姿が楽しすぎる。



「はい、二人ともこっち向いて」



千晶さんが大量に撮影する中、春くんはあきらめて笑顔。

律くんはずっとむすっとしている。

この対比がおもしろい。



「これ、顔を隠してSNSに載せても、結構いいと思うわよ」

「千晶ちゃん、もしかして最初からそのつもりだった?」

「いいや、まったく。杏ちゃんに着せてみたかっただけ。写真撮らないから着ない?」

「遠慮します」



笑ってお断りした。

そして、春くんと律くんの間に入り、記念撮影。

本当に楽しいな。この時間が、ずっと続いたらいいのに。



「待ち受けにしていい?」

「「だめ」」



律くんはともかく、春くんからも反対されてしまった。



「なに言ってるの二人とも。当日はこれなんだから、別にいいじゃない」
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