甘えん坊な彼氏に私だって甘えたい
重い表情で別れを切り出そうしたけれど、彼の言葉に遮られてしまった。
「言わないで」
瑠衣君は真剣な目で私を見つめていた。
「あの時『僕たちの関係はもうこれでおしまいだね』って突き放したのは、莉央がどんな反応をするのか確かめるための、意地悪だったんだ。そうでもしないと、莉央はなかなか本音を言ってくれないからさ……」
瑠衣君は照れくさそうに息を吐くと、ポリポリと頭を掻いた。
「それに……その後も莉央のことが心配で、密かに莉央の後をつけたりしていたし……へへっ、僕ストーカーみたいだね」
瑠衣君はそう呟くと、無邪気に笑った。
「だから、この足の怪我も全部莉央のせいじゃないよ。僕が勝手に招いたことなんだから。……でもね、心臓マッサージはめちゃくちゃ痛かった……。骨が折れるかと思ったよ」
「ご、ごめん……。だって……私は瑠衣君がいなくなったら、もうダメになると思ったから……。それに……やっぱり甘えてきてくれる瑠衣君がいないのは寂しいって、思ったの……。すごく馬鹿みたいで恥ずかしいけど……」
今にも泣きそうな私に、瑠衣君は片腕を伸ばしてそっと背中に回してくれた。
「莉央……大好きだよ。これからもずっと君を守るから……。だから、たくさん甘えさせてね」
瑠衣君の言葉に私はふっと微笑むと、彼の身体を強く抱きしめた。