幸せの苦痛
6章「それでも楽しかった日々」
1話「コートの上」
学校へ戻ってからも、すべてが簡単に元どおりになったわけではなかった。
気になる言葉もあったし、周囲の様子を気にしてしまうこともあった。
それでも、僕には好きなものが残っていた。
ソフトテニスだった。
久しぶりにコートへ立った日、ラケットを握る手に少し力が入った。
仲間たちがボールを打つ音。
コートを走る足音。
顧問の先生の声。
その全部が懐かしかった。
「悠真、久しぶり!」
大地が手を振ってくれた。
「おう」
「また一緒に練習しようぜ」
その言葉に、僕は頷いた。
練習は大変だった。
休んでいたぶん、体力も落ちていたし、思うように動けないこともあった。
けれど、ボールを追いかけている時間は、余計なことを考えずにいられた。
打って、走って、返して。
失敗すれば悔しい。
うまくいけば嬉しい。
その単純さが、僕には心地よかった。
やがて、大会にも出るようになった。
勝てる日もあれば、負ける日もあった。
悔しくて、帰り道に何も話せないこともあった。
それでも、練習を重ねるうちに、僕たちは少しずつ結果を残せるようになった。
大会でベスト8に入れたときは、本当に嬉しかった。
「やったな、悠真!」
「みんなで頑張ったからだよ」
そう言いながら、僕たちは笑った。
あの瞬間、僕は思った。
自分にも、まだできることがある。
苦しい時間を過ごしたからといって、これからのすべてが失われたわけじゃない。
少しずつでも、積み重ねていけばいい。
コートの上で感じた喜びは、僕にそんなことを教えてくれた。
気になる言葉もあったし、周囲の様子を気にしてしまうこともあった。
それでも、僕には好きなものが残っていた。
ソフトテニスだった。
久しぶりにコートへ立った日、ラケットを握る手に少し力が入った。
仲間たちがボールを打つ音。
コートを走る足音。
顧問の先生の声。
その全部が懐かしかった。
「悠真、久しぶり!」
大地が手を振ってくれた。
「おう」
「また一緒に練習しようぜ」
その言葉に、僕は頷いた。
練習は大変だった。
休んでいたぶん、体力も落ちていたし、思うように動けないこともあった。
けれど、ボールを追いかけている時間は、余計なことを考えずにいられた。
打って、走って、返して。
失敗すれば悔しい。
うまくいけば嬉しい。
その単純さが、僕には心地よかった。
やがて、大会にも出るようになった。
勝てる日もあれば、負ける日もあった。
悔しくて、帰り道に何も話せないこともあった。
それでも、練習を重ねるうちに、僕たちは少しずつ結果を残せるようになった。
大会でベスト8に入れたときは、本当に嬉しかった。
「やったな、悠真!」
「みんなで頑張ったからだよ」
そう言いながら、僕たちは笑った。
あの瞬間、僕は思った。
自分にも、まだできることがある。
苦しい時間を過ごしたからといって、これからのすべてが失われたわけじゃない。
少しずつでも、積み重ねていけばいい。
コートの上で感じた喜びは、僕にそんなことを教えてくれた。