「氷の天才外科医の激甘な課題添削」 冷徹な外科部長は難攻不落の愛し君だけに甘く狂う
「私1人だけがこのような特別な差し入れをいただくことは、他のスタッフとの公平性を欠きます。ナースステーションで共に働く先輩方や同期も、全員が同じように過酷なシフトをこなしております。特定の看護師だけを優遇なさるような行いは、チームの士気を下げかねません。……失礼いたします」

​凛は綺麗なお辞儀をして、料理には全く箸をつけずに部屋を出て行った。

​残された桐生は、繊細に盛りつけられた幾つもの最高級のフレンチを前に、呆然と立ち尽くすしかなかった。

​(公平性……士気……?  俺はただ、凛に美味しいものを食べて元気になってほしかっただけなんだが……)

​心の中で情けなく叫んだが、凛の言うことは100%正論だった。

公私混同を固く戒める凛のプロ意識の前に、桐生の甘い気遣いは呆気なく粉砕されたのだ。
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