「氷の天才外科医の激甘な課題添削」 冷徹な外科部長は難攻不落の愛し君だけに甘く狂う
凛の手の中で、用紙が微かに揺れた。

凛はこれまで桐生から向けられた凛への個人的なアプローチや強引な誘いに対して、「公私混同」「不誠実」として徹底的に拒絶してきた。

だが、今目の前にあるのは、いかなる純度の高い医療従事者よりも真摯で、本物の「指導」だった。

​「桜井。呆然としてどうした」

​向かい側に座っていた桐生が、組み替えた長い脚を崩さず、冷ややかな声で問いかけた。

琥珀色の瞳が、凛の表情の変化を逃さず観察している。

​「いいえ……。桐生先生、このご指摘……すべて拝読いたしました」

​凛はハッと正気に戻り、背筋を伸ばして桐生をまっすぐに見据えた。

​「私の知識不足と、アセスメントの甘さを痛感いたしました。特に、心電図変化の前のカリウム値の微動についての解説……大変勉強になりました。すぐに今日の看護計画に反映させます」

​
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