「氷の天才外科医の激甘な課題添削」 冷徹な外科部長は難攻不落の愛し君だけに甘く狂う
(仕事の指導という形を使わなければ、君と繋がることすらできない自分が……情けなくて仕方がない)

​桐生はグラスを一気に飲み干すと、乱暴にテーブルへ置いた。

​凛の言動はどこまでも正しく、プロフェッショナルだった。

病院内での個人的な交際を拒み、公私混同を徹底的に排除する。

それは医療従事者として完璧な姿勢であり、桐生自身も本来ならば称賛すべきことだ。

​だが、感情がそれを許さない。

​佐々木医師と楽しそうに話している姿を見るだけで、胸の奥が焼き尽くされるような殺意に近い嫉妬が渦巻く。

凛が無理をして倒れそうになっているのを見るだけで、世界中のすべてを敵に回してでも凛を自室に閉じ込め、守り抜きたいという過保護な狂気が芽生える。

​「……届かない。いくら言葉を尽くしても、いくら完璧な指導を見せても……彼女の心の1番深い場所には届かない」

​
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