「氷の天才外科医の激甘な課題添削」 冷徹な外科部長は難攻不落の愛し君だけに甘く狂う
他の新人たちが桐生の肩書や容姿に目を奪われ、おどおどと機嫌を窺う中、凛だけは違った。

凛は桐生を「1人の厳格な指導医」としてしか見ていなかった。

その瞳には「ここで命と向き合う知識とスキルをすべて学ぶ」という純粋で誇り高い意志だけが宿っていたのだ。

​惹かれないはずがなかった。

他の男性医師や患者と親しげに接する凛を見るたびに、胸の奥で柄にもなく独占欲がくすぐられる。

どうにかして凛を甘く振り向かせたい、自分だけに向けられる素の表情を引き出したい――。

​だが、どれほど桐生が意識していようとも、凛のガードはあまりにも硬く、鉄壁だった。

​桐生はゆっくりと歩み寄り、凛を壁際へと追い詰めた。

​長身の影が凛の小さな身体をすっぽりと包み込む。

距離を縮めると、消毒液と彼固有の清潔で上質なトワレの香りが凛の近くに漂った。

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