「氷の天才外科医の激甘な課題添削」 冷徹な外科部長は難攻不落の愛し君だけに甘く狂う
「……俺の指示に口答えとは、いい度胸だ。お詫びに、今日の夜は俺の行きつけの店で食事に付き合ってもらおうか」

​甘く低く掠れた声だった。

己の容姿と立場を最大限に利用した、桐生なりの強引なアプローチだった。

​だが、凛の表情は一切崩れなかった。

​凛はスッと1歩横へ身を交わし、桐生との間に完璧なパーソナルスペースを作り出した。

​「お誘いは辞退させていただきます。特定の医師とプライベートで個人的な会食を行うつもりはありません。それに……桐生副医局長、ここは病院内です。公私混同なさらないでください」

​ピシャリと言い放ち、拒絶した。

​病院内での指導医と新人の1線を厳格に守り、個人的な特別扱いを徹底的に排除する。

凛の持つ「プロとしての誠実さ」という鎧は、桐生がいくら男としての魅力をアピールしたところで、微動だにしないものだった。


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